明治5年にでた太政官達(だじょうかんたっし)で、お昼の12時、つまり正午が午前なのか午後なのかが決まったそうだが、明治5年のいつ、何号の通達で決まったものか知りたい。

『法令全書[明治年間]第5巻ノ1 明治5年』の第337号(11月9日)p.230-232に(布)「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ領行…」と掲載がある。p.232に時刻表が掲載されており、お昼の12時が午前だとわかる。
また、国立天文台ホームページの「よくある質問」の「4.時刻・時間に関する質問」の中に「正午は午前12時?それとも、午後12時?」という質問とその答えが掲載されており、そこにおいても根拠は明治5年11月9日の「太政官達」と書かれている。
http://www.nao.ac.jp/J/QA/faq/a0401.html)(最終検索日:2005年8月5日)

http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000024109

いったん考え始めると「一体どっちだろう?」としばし悩んでしまう疑問って結構ありますよね? このレファレンス事例もその一つ。お昼の12時はちょうど午前と午後の境界にあるわけで,どっちかに決めておくしかないのです。で,その根拠となるのが,明治5年の太政官達だということです。
ここで使用されている参考資料は「法令全書」です。これは官報で公示された法律や政令など法に関するものをまとめた刊行物です。法令全書は明治20年から官報の付録として公刊され,明治23年から独立した刊行物になっています。直近の法令調査ならさまざまなツールがあるのですが,明治初期の法令・規則について調べるときに非常に威力を発揮するツールです。
公共図書館で所蔵しているのは都道府県立・政令指定市立クラスだと思います。でも,図書館には強力なネットワークがあります。法令全書を所蔵していない図書館でも,気軽にレファレンス依頼を出してください。所蔵館を紹介,あるいは所蔵館に照会してくれます。
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