「思わぬ情報」にいかにアクセスしやすくするか

たまには余談を。
id:nachume:20070326 で紹介した事例では,「明治〜昭和前期の『岐阜県統計書』には、現在のものと違って統計だけでなく、個人名、会社名、物件名など、思わぬ情報が掲載されていることがある。」と備考欄に記入されています。
「思わぬ情報があるよ」というのは覚えておいて損はありません。
ですが,図書館としては,もう一つ,「思わぬ情報」にいかにアクセスしやすくするか,ということも考えるべきだと思います。実際に資料を活用している図書館だからこそ,かゆい所に手が届く書誌や索引が作成できるのではないでしょうか。
このことは,広く資料や情報を提供するという図書館の機能からすれば必要な事業だと思います。
ところが,実際にはそういった書誌作成・索引作成はどんどん少なくなっているのが現状ではないでしょうか。"Save the time of the readers." というランガナタンの図書館5原則を持ち出すまでもなく,それぞれの地域資料の整理・収集はそれぞれの都道府県立図書館等が行わないと他にやる人がいません。人的にも財政的にも厳しいとは思いますが,やってほしい仕事です。
こういうのにレファ協は活用できる事業ですよね。調べ方マニュアルを充実させたり,事例をたくさん集めたり,予算や人員が少なくてもできることはきっとあるはずです。
id:nachume:20070326 で紹介した事例の作成館である岐阜県立図書館の批判ではありませんので誤解しないでくださいね。むしろ次年度から一般レファレンス担当係から郷土資料担当係へ異動することになった自分へ課題として,このエントリを起こしました。