再婚禁止期間の各国情報について知りたい。インターネット上にある「待婚期間調査」に記載がある国以外の情報が欲しい。

今回も国立女性教育会館の提供事例から。
最近話題になっている民法上の再婚禁止期間に関するレファレンス事例です。

<回答>
家族法(324.6)や国際結婚(329)の書架から資料をピックアップ。
『詳解国際結婚の手引き』
『国際結婚の基礎知識 (第3版)』等
『国際結婚の基礎知識 (第3版)』の資料編には、52カ国分の情報が掲載されている。

<回答プロセス>
国立女性教育会館(http://www.nwec.jp/)の女性教育情報センター「文献情報データベース」を「(再婚禁止期間 or 再婚) and 国際比較」で検索したが、良い資料がヒットせず、直接資料に当たる。

http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000022659

これだ! と思った検索ワードによってヒットした資料はあまり良くなかったという経験はしょっちゅうあることです。そこにめげずに,次の検索戦略を立てることが必要なのです。この事例には検索式が一つしか出ていませんが,実際のレファレンスではもっと多くの検索式をたてていると思います。nachumeも文献情報データベースを「再婚」や「待婚期間」などと入れて検索してみたのですが,新聞記事が多くヒットしています。何かしらの報告書の類がヒットしないか期待していたのですが……。
次の検索戦略は書架ブラウジングです。この国立女性教育会館は専門機関ですから,主題がすでに絞られていますので,書架ブラウジングが有効に機能します。書架ブラウジングによって,『国際結婚の基礎知識』という資料に行き着いていました。しかし52カ国分の情報が載っているのはすごい。
レファレンス事例を読む側としては,このように一般に立てがちな検索式(しかも非常に合理性のあるもの)でも,あまりよい検索結果を得られないものがあらかじめわかっていると,ありがたいですね。
レファ協を通じてこのデータベースでどんなことができるのかという具体的な事例やそれに用いられた検索式を知ることができます。Winetの情報はインターネットを通じて誰でも利用できます。もちろん図書館でのレファレンスにも活かすことができます。自分がこのデータベースを利用するときに,生きるのです。
レファ協に事例を提供する時には,良い検索結果を得られた検索式のみならず,あまり良い結果が得られなかった検索式も同時に回答プロセスに記入しておくと誰かの役にきっと立ちます!