参加館通信でのインタビュー記事(その1)

レファレンス協同データベースには,参加館通信というメール版ニュースレターがあるのですが,以前話題にしましたが,この「レファ協ほめまくり」が取り上げられたことがあります。約1か月ほど前に配信されたものですが,ブログに載せてもいいよ,と言われましたので,インタビュー部分のみ載せます。参加館通信にならって2回に分けて掲載します。
もと記事の書誌事項は

です。

連載インタビュー:第7回「レファ協をほめまくる理由・上」

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 連載第7回目となる今回は少し趣向を変えて、ブログ「レファ協ほめまくり」の管理人nachumeさんにお話を伺いました。
 「レファ協ほめまくり」では、レファレンス協同データベースに登録されたレファレンス事例や調べ方マニュアルを次々にピックアップし、分析してほめるという試みをなさっています。

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レファ協ほめまくり
http://d.hatena.ne.jp/nachume/
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 事例をうまく読み解くにはどうすればいいのか。レファレンス協同データベース事業の参加館の職員でもあるnachumeさんのお話から、何かヒントが得られるかも知れません。

※文中では、レファレンス協同データベースを「レファ協」と略しています。

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■「レファ協ほめまくり」を始めたきっかけは、何だったのですか?

 きっかけについては、2007-02-22の記事でも述べています。

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・2007-02-22
[misc]きっかけ
http://d.hatena.ne.jp/nachume/20070222/1176133712
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 単純に、ほめられると嬉しいということですね。せっかく事例を作って登録しても何のリアクションもなく、反応が見えないということでは寂しい。誰かに「役に立った、よくやっていますね」と言われることが重要だと思います。私ひとりでは何もできないけれど、「応援していますよ!」という気持ちを、図書館の人に対しては伝えたいのです。

 同時に、図書館の司書だけでなく、広く一般の方にもメッセージを伝えたいと思っています。レファレンスサービスというものの存在を知って、使ってほしい。「図書館ではこういうレファレンスというサービスもやっているんだよ、一部の人のためのものではないんだよ」ということを伝えたい。

 図書館の人にも、一般の人にも見ていただくことができて、しかもお金のかからない方法というのが、ブログだったのです。


■ブログを始めてから、どんな反応がありましたか?

 「役立つサイトを紹介してくださって、ありがとう」というメールをいただいたことが2回あります。いずれもメールを下さったのは非常勤の図書館職員の方で、研修が受けられず、どうやってレファレンスサービスをしていいのか分からなくて困っていたということでした。やはり苦労されているのだなと思いました。お役に立てたということで非常に嬉しかったです。それと同時に、図書館で働く人の環境を思って少し複雑な気持ちになりました。

 また、2007-03-06の記事では、事例を作成された都立図書館の方がコメントをつけてくださいました。これも、たいへん嬉しく思いました。

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・2007-03-06
[レファレンス事例]沖縄で、「ブクブク」とか「ブクブクジャー」と呼
ばれている飲み物について知りたい。 掲載資料が見つかるまでの調査の
プロセスも、教えてほしい。
http://d.hatena.ne.jp/nachume/searchdiary?word=%a5%d6%a5%af%a5%d6%a5%af

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■どんな方針でブログを書いていらっしゃるのですか?

 なるべく中立的な立場で、「レファレンスはこうあるべき」あるいは「図書館はこうあるべき」という自分の意見は出さずに書くようにしています。

 レファレンスについては、各館によって色々な価値観や位置づけがあると思います。しかし私としては、きれいごとになってしまうんですが、自分がどれかの立場を取ってしまうことによって、それ以外の立場の読者を排除したくないのです。

 「どの事例にもいいところがあるんだよ、どんなに小さい図書館でも役立つんだよ、こうやれば応用できるよ」というメッセージを伝えたい。たとえレファレンスについて違う考え方の人がいたとしても、とにかくレファ協の事例を読んでもらって、そういうメッセージを受け止めてもらえることが大切なのだと思っています。


■ほめるのに「中立的な立場」というのは意外な視点ですね。他に大切にしていることはありますか?

 あとは、ほめることに一貫性を持って、続けていくということが大事だと思っています。「レファ協ほめまくり」では、なるべく月に10本程度の記事を更新できるようにしています。

 継続性がないと、ほめられた方もなぜほめられたか分からなくて、モチベーションが上がりにくいのではと思います。「突然ほめられたけど、次はけなされるのか?」なんて、かえって不安になってしまうかも知れません。手を変え品を変えて、色んな面からほめ続けていくつもりです。

<次号に続く>