無洗米の成分について知りたい。

ちょうど友人が「無洗米が便利すぎる」と言っていたので,気になっていたんですよね。そこで,このレファレンスです。
まずは,回答と参考資料です。

<回答>
丸善食品総合辞典』(参考資料3)によると,無洗米とは「不淘洗米(ふとうせんまい)ともいう。とぐ必要のない米。精白米の表面に付着したぬかを除去したもの」とあり。
成分については,参考資料(1),(2)のとおり。
参考資料(1):p26〜33:無洗米ってどんな米? p32:栄養は減らないの?
参考資料(2):p62〜65:無洗米の品質・安全衛生・環境性など

<参考資料>
(1) 『暮らしの手帖』(暮らしの手帖社) 2002.10-11
(2) 『国民生活』(国民生活センター) 2002.8
(3) 『丸善食品総合辞典』(五十嵐脩/〔ほか〕編集 丸善 1998)

http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000041251

回答プロセスとしては,事典で「無洗米とはなにか」という確認をし,さらに関係する資料を探すという手法です。オーソドックスですが,無駄なく調査しています。
資料を見ていきますと,食品についての専門事典(としか形容できないのが悔しいのですが)である『丸善食品総合事典』は定番のレファレンスツールです。2005年には,この1998年発行の普及版が出ています。大体どこの図書館にもあるんじゃないかと思います。都道府県立図書館,市立の中央館にはまず間違いなくあると思います。
実際に提供した資料は,『暮しの手帖』と『国民生活』の記事です。この2誌は有名な雑誌ですね。特に『暮しの手帖』は随分長い歴史をもった雑誌で,基本的に企業広告を掲載せず商品テストの記事を載せていました。また『月刊国民生活』は国民生活センターの発行する雑誌で,同じく国民生活センター発行の『たしかな目』とあわせて,生活情報や商品テストの結果が載っています。ちなみにこの両誌は,一つの雑誌として,4月発売の5月号から『新・月刊国民生活』としてリニューアルするそうです*1
このあたりの雑誌は,NDL-OPAC雑誌記事索引から引けます。記事索引から,掲載号を所蔵しているかどうか,所蔵していなければ所蔵している機関はどこか,と探していけばいいので,プロセスそのものは通常の調査手法で十分でしょう。雑誌記事索引で,2001年以降を対象に,タイトルに「無洗米」と入れただけでも100件程度はヒットします。レファレンスインタビューを通して,質問者がどのような情報を求めているか,を把握し所蔵資料や所蔵館を探していくといいでしょう。この事例の場合は,自館ですぐに見られる資料を,かつわかりやすく消費者の視点で書かれた記事,ということで2点提供したのだと思います。
無洗米の成分から,商品テスト関係を多く載せている雑誌に目をつけるというのは非常に良い視点ですよね。これは見習いたいですね! レファレンスの回答は資料の提供を伴うもので,相手の望む資料を適切に提供することが大事です。

話は変わって。みなさん,お米食べてます? nachumeは大体お米を炊いて食べてます。やっぱり忙しいと,外食したりや弁当をかったりすることも,もちろんあります。それでもなるべく,自分でご飯を炊いて,何か適当なおかずと食べるようにしています。無洗米については,成分はともかく,米を研がないという行為そのものにどうも違和感があって,実際に無洗米を食べることは無いのですが,一度くらい食べてみようかなーと思っていますが……。